B01 展望と抱負 2025 [ニュースレター:2025年一月号] / by kaz yoneda

素晴らしい新年のスタートをお過ごしですか?
2024年に皆様からいただいたご支援とご厚意に心より感謝してます。本年が皆様にとって喜びと繁栄に満ちた年となりますことを願っております。さて、今年も期待と興奮が冷めやらぬうちに新年の抱負を述べさせていただきます。

妙高ウキヨA棟 (写真: B01)

2024年は、B01にとってまさにジェットコースターのような年でした。新しい門出と出来事に満ちた年でした。1月2日初っ端からサウジアラビアへ出張をして、今なお最終結果がまだ決まっていない国際コンペに参加しました。ポスト・ラグジュアリー・ホテルの空間デザインに関するコンサルティングや、フェリーターミナルの国内コンペティションを経て、年の後半は長野県の別荘新潟県の集合住宅の現場監理に集中できました。

国際ハウジングワークショップ@チェンマイ大学、タイ

キャズは、日本女子大学で特任准教授として着任し、新たに始動したKazLabに知的好奇心と冒険心に満ちた学生たちを迎い入れました。タイでの国際ハウジングワークショップ、ブリティッシュコロンビア大学とシラキュース大学からの学生と教員の訪問、後者とのコラボMOU締結、そして「実践 -プラクティス- 」をテーマとした新たな講義シリーズなど、新研究室にとってすること盛り沢山の年となりました。今年は現時点で、ソウルでのシンポジウムと展示会への参加、ハノイでの国際ハウジングワークショップ、五人の学生による卒業制作プロジェクト、そして生徒の一名は一年間のベルギーへの留学がすでに決まっています。まだ一月だというのに!この先何が起こるか分かりません。

一方で新年は、嵐の前のような静けさと内省の時間が流れています。 我々は昨今、仮想現実や人工的存在(過剰表現です)そして極端な挑発や誇張された演出などの映像や文言に日々晒されてますが、だからこそ“本物・まこと・リアル”であることがますます重要だと考えるようになりました。創造的な思索や概念形成は、無論我々の生業にとって不可欠な一部だと思いますが、我々は常にリアルな体験、リアルな関係、リアルなモノ(その言葉が持ち得る広義において)を生み出す努力をしなければなりません。どうすればリアルで居られるのか。それが我々の本質的なテーマとなっています。我々は、ツールを使いこなすことを進んで奨励しますが、人間の能力を強化、効率化するために作られたツールに、我々が支配されることのないようにしなければなりません。「AIに洗濯や皿洗いをしてもらい、私はアートや執筆に専念したいのです。私が洗濯や皿洗いに専念して、AIにアートや執筆をしてもらいたいのではありません。」(ジョアンナ・マチェイェフスカ)ゆえに、B01からごく当たり前のことを宣言します。我々は、リアルで創造的なものを作ります。リアルで良識ある人間として社会と接します。リアルで意義深いアイデアを生み出します。リアルで本質的な問題に立ち向かいます。リアルで記憶に残る経験を生み出します。リアルで生きる力を掻き立ててくれるような空間を共に創り出します。我々は、常にリアルで在り続けながら、リアルではない唯一のものがあるとしたら、それは純粋な想像力だけでしょう。集合住宅や別荘、教会や寺社仏閣、製品や本、インテリアや公園、ファッションや食品、などなど。B01は、存在の影を落とすありとあらゆるものを貪欲にソウゾウしていきたいのです。リアルにやっていきましょう!

我々B01は、このような妄想夢を堂々と公言し、それを楽しんでいこうと思っています。夢はいつか現実になるのですから。たゆまぬ努力で実現していくのが大前提であり、日本では「言霊」と表現されるように、常に有言実行していきたいと思います。今年がみんなにとって、健康で、創造的で、楽しい一年でありますよう、しっかりと言葉にしていきます。そして、いつでも、どこでも、皆さんからご連絡いただければ、可能な限り直接会い、この荒れ狂う、スペクタクルに満ちた時代を生き抜き、共に働き、支え合うことができることを祈念しています。お時間をいただき、ありがとうございました!次回から、ニュースレターをお届けしていきます。

執筆:キャズ・T・ヨネダ
校正:中村 有希

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お付き合いいただきありがとうございました。
それでは、次回をお楽しみに!